[イベントレポート]BCTECH Summit 2017 キーノート(1日目) #BCTECHSummit
バンクーバーで開催されているBCTECH Summitのキーノート(1日目)のレポートです。
ネイティブアメリカンによる演奏の後、バンクーバーがあるブリティッシュコロンビア州知事によるスピーチがありました。
ブリティッシュコロンビア州知事
最初にBC州知事であるChristy Clarkさんから開催の挨拶と、テック業界を支援する政策の説明がありました。
BC州はお金、マーケット、アイデア、優秀な人材というテック企業に欠かせないxxで業界の成長を支援します。
お金
基金や税の優遇措置によって企業は必要な資金を得ることができます。
これまでも税の優遇措置はあったのですが、新たにVR製品に対する優遇措置を拡大するそうです。デジタルメディア企業が多いバンクーバーではVRが最もホットな分野の一つなのですが、政府の支援が強化されることでさらに加速しそうです。
政府より企業の方がお金を有効に使うでしょ、と知事が言っていたのが印象的でした。
マーケット
シアトルとシリコンバレーのオフィス拡大し、アメリカのテック業界との結びつきを強化します。
また、小さな企業向けに政府と共同で事業を行うプラットフォームの提供することで、仕事の機会を増やします。
アイデア
アイデアを生む場としてBC州イノベーションネットワークがあります。
また、政府が持つデータにアクセスできるよう統一したプラットフォームを作ります。
教育や研究に資金を投入します。
優秀な人材
初等教育でプログラミングを教えます。
また、ハイスキルワーカーの移民を促進するとのことでした。
現地でPhDを取得した学生には卒業と同時に市民権を付与することを検討しているそうです。通常は卒業後、決められた期間に職を見つけてビザを発行してもらわないといけないので、学生にとってはとても嬉しい話です。
事例紹介
知事の話の後、BC州内の企業の紹介や事例紹介がありました。
10社くらいあったのですが、特に面白かったGoldcorp社の事例です。
Goldcorp社はバンクーバーに本社を置く鉱業会社です。金を掘っています。
Goldcorpホームページ
採掘は危険な仕事です。
そこで作業の安全性と効率を上げるため、マイクロソフトのHoloLensを使った情報共有の研究を始めたそうです。
現場監督たちがHoloLensに映し出された3Dの採掘場を一緒に見ながら採掘計画を話し合います。
決定された採掘計画はそのまま3D情報として作業員に送られ、作業員はHoloLensに映し出された計画と実際の採掘場を比較しながら作業を行います。
目に見えるイメージを共有することで効率と安全性の向上が見込まれているそうです。
また、AIを使って金の発見率を向上させる実験も行なっているそうです。
このような分野に最新のテクノロジーが導入されるのは面白いですね。
最終的には人間は不要になる気がします。